うつ病の種類と特徴

うつ病の分類

うつ病はさまざまな分類に分けることができるのですが、主に大きく7つに分類に当てはまるとも言われています。

①症状の現れ方による分類

②重症度による分類

③初発か再発かによる分類

④特徴的な病型による分類

⑤季節型による分類

⑥産後うつ

⑦更年期うつ

① 症状の現れ方による分類

うつ病の中で、うつ状態だけが起こるものを「単極性うつ病」、うつ状態と躁状態(気持ちが高揚した状態、気分が大きくなった状態)の両方が起こるものを「双極性うつ病」と呼びます。

②重症度による分類

仕事や日常生活に現れる支障をきたす程度による分類です。

「軽症」は、仕事や日常生活、他人とのコミュニケーションに生じる障害はわずかで、周囲の人はあまり気がつかないことも多いレベルです。

一方「重症」は、仕事や日常生活、他人とのコミュニケーションが明らかに困難なレベルです。

「中等症」と呼ばれる分類がありますが、これは「軽症」と「重症」の間を指します。

③ 初発か再発かによる分類

「単一性」か「反復性」かという分類です。

「単一性」とは、 うつ病一種類だけで他の要素が混じってないもの

「反復性」とは、治ったり再発したりを何度も繰り返すことを指します。

これには、とにかく再発防止に対する治療が重要になってきます。

④ 特徴的な病型による分類

代表的なものに

  1. メランコリー型うつ
  2. 非定型うつ
  3. 季節型うつ
  4. 産後うつ
  5. 更年期うつ

などがあります。

1.メランコリー型うつ

典型的なうつ病を指します。

2.非定型うつ

良いことに対しては気分がよくなる、食欲は過食傾向で体重増加、過眠、ひどい倦怠感、他人からの批判に過敏、などの症状があります。

3.季節型うつ

「反復性」の一種で、特定の季節の変わり目にうつ病を発症し、季節の移り変わり目を過ぎる頃に回復がみられます。どの季節でも起こりうる可能性はあるのですが、冬季うつ病が有名で日照時間との関係が言われています。

4.産後うつ

産後4週以内にうつ病を発症するものです。ホルモンの変化、分娩の疲労、子育てに対する不安、授乳などによる睡眠不足など、不健康要因が重なることが影響していると考えられています。

5.1更年期うつ(女性)

主に女性に多いうつのタイプです。更年期で卵巣機能の衰退により、エストロゲンが減少し視床下部・下垂体の機能に変調を来し、自律神経症状をはじめ、内分泌系や免疫系の失調症状、精神神経症状などを引き起こします。

また、更年期は女性にとって心理・社会的にも不安定で全年齢を通して最もストレスを受けやすい時期と言われています。

更年期の心理社会的問題としては、親子関係の葛藤や子育てという役割を終えたことでの喪失感、子供が巣立ち改めて顕在化する夫婦間の問題、親の介護や死による心身の過労と喪失感、閉経や容貌の衰えなどの女性としての機能の喪失感、健康上の不安、などが挙げられます。

多くの女性はこのような様々な変化を受け入れ葛藤を自分で処理していきますが、一部の女性ではこれらの喪失感から自己評価が低下し、抑うつ気分、病的不安が引き起こされやすくなります。

5.2 更年期うつ(男性)

更年期うつは女性に多い症状であると述べましたが、男性の場合でも更年期うつを発症する場合があります。

男性更年期障害とは、加齢に伴う男性ホルモン(テストステロン)の低下によって引き起こされる症状です。

発症するのは40代後半ごろからで、患者さんが最も多いのは50~60代です。

一般に、テストステロンの量は10代前半から急激に増え始め、20歳ごろをピークに年齢とともになだらかなカーブを描いて減少していきます。

ところが何らかの原因でテストステロンが急激に減少してしまうと、体はバランスを崩し、さまざまな不調を引き起こすのです。テストステロンを減少させる要因はいくつかあり、その代表的なものがストレスといわれています。テストステロンは大脳の視床下部からの指令によって主に精巣でつくられますが、心理的ストレスを長く受け続けて交感神経優位の状態が続くと、大脳から「テストステロンをつくるな」という指令が出されてしまうのです。

男性の50~60代に患者数が多いのは、加齢によるテストステロンの減少に加えて、職場でも家庭でもストレスの多い時期だからといえるでしょう。

症状は大きく身体症状と精神症状に分けられます、身体症状は、朝立ちの消失や勃起不全(ED)といった男性機能の低下がまず挙げられます。ほかにも、のばせ・多汗、全身倦怠感、筋肉や関節の痛み、筋力低下、骨密度低下、頭痛・めまい・耳嶋り・頻尿など。精神症状としては、不眠、無気力、イライラ、性欲減退、集中力や記憶力の低下などとともにうつ症状が出る場合もあります。 

さらに、男性更年期障害になると、メタボリックシンドローム、心筋便塞、脳梗塞やがんなどの生活習慣病のリスクが高まることがあります。このことからも、テストステロンというホルモンが男性にとっていかに幅広く大きな役目を担っているかがわかります。 

以上のように、症状は多岐にわたっており、人によって現れ方はさまざまです。どれをとっても男性更年期障害と知らなければ「年のせいかな?」と思い込んでしまいそうな症状なので、放置して重症化してしまうケースも珍しくありません。

まとめ

一言で「うつ病」とは言っても、さまざまなタイプがあるので、自分がいったい「どのタイプのうつ」なのかを認知することが治療への足がかりになりえます。

見分けるためには、上記を参考にして、医師に自分の状態を事細かく説明出来るように準備をしておいた方が賢明です。事細かく説明できることで、医師の判断もより精度があがり、最適な治療がスムーズに行えるようになります。